「介護の仕事、もう辞めたい」と思ったら|元管理者がそっと伝えたい3つの整理術
「介護の仕事、もう辞めたい」
スマートフォンの画面に、
この言葉を入力して検索したあなたへ。
今、どんなお気持ちで、
このページを開いてくださったのでしょうか。
明日の出勤を思うと胃が痛む夜かもしれないし、
職場で悔しい思いをして涙を流した帰り道かもしれません。
「これくらいで弱音を吐くなんて、自分の甘えなんじゃないか」と、
自分自身を責めている最中かもしれませんね。
はじめまして、こはるといいます。
私は20年以上福祉の現場におり、
介護施設で介助をするプレイヤーとしても、
職員の働き方を見る管理者としても働いてきました。
最初にお伝えしたいことがあります。
「辞めたい」と思うのは、
あなたの甘えでも、
心が弱いからでもありません。
私自身、20年間の現場生活の中で
「もう無理だ、明日から行きたくない」と思ったことが何度もありました。
12回の転職を重ねてきた人間ですから、
人一倍悩み、
壁にぶつかってきたと思っています。
この記事は、
あなたに「転職しましょう」と勧めるためのものではありません。
かといって「もう少し頑張ってみよう」と引き止めるためのものでもありません。
ただ、心が限界まで疲れてしまったときに、
「これからどうするか」を少しだけ頭の中で整理するお手伝いをさせてください。
辞めるか、残るか、
それとも少し休むか。
どんな結論を選んだとしても、
あなたの選択は間違いではありません。
まずは温かい飲み物でも飲みながら、
焦らずゆっくり読み進めてみてくださいね。
「辞めたい」と思うのは、あなたが弱いからではない
「他の職員はみんな平気そうな顔をして働いているのに、
どうして自分だけこんなに辛いんだろう」
そんなふうに周りと自分を比べて、
落ち込んでしまうことはありませんか。
しかし、元施設管理者として現場を見てきた私から言わせてもらうと、
「平気そうな顔をしている人」も、
心の中では同じように悩み、
擦り減っていることがほとんどです。
そもそも介護という仕事は、
構造的に心身への負担が大きい仕事です。
- 命や生活を預かる責任の重さ
- 体力を使う身体介助と、変則的なシフトによる生活リズムの乱れ
- 利用者さんやご家族、多様な価値観を持つスタッフとの人間関係
- 人手不足による、一人あたりの業務量の多さ
これだけの負担が日常的にかかっているのです。
「辞めたい」
「もう疲れた」と感じるのは、
人間としてごく自然な反応であり、
むしろあなたがこれまで真面目に、
全力で仕事に向き合ってきた証拠でもあります。
決してあなたの性格が弱いからでも、
根性が足りないからでもありません。

「辛いと感じるのは無理もないことなんだ」と、
まずは自分を許してあげてください。
整理したいこと①|「職場が合わない」のか「介護が向いていない」のか
もし少しだけ心を落ち着かせる余裕が出てきたら、
1つ目として「辛さの本当の原因がどこにあるのか」を切り分けてみましょう。
ここを整理しないまま
「自分は介護に向いていないんだ」と結論づけてしまうと、
必要以上に自分を否定することになってしまいます。
私が12回の転職を経てたどり着いた一番の気づきは、
「この職場が合わなかった」と「この仕事が向いていなかった」は、
まったく別のことだということです。

自分がどちらのケースに近いのか、
次の問いを自分自身に投げかけてみてください。
見極めるための3つの問い
1. 利用者さんと関わる「瞬間」そのものは、嫌いですか
答えが「NO(利用者さんとの会話やケア自体は嫌いじゃない)」なら、
あなたが疲れている原因は介護そのものではなく、
「人間関係」や「人手不足による余裕のなさ」にある可能性が高いです。
2. 何に対して、一番モヤモヤしますか
「理不尽な指示を出す上司」
「愚痴ばかりの同僚」
「サービス残業が当たり前の風土」など、
具体的な人物や環境が浮かぶなら、
それは「その職場のやり方や人間関係が合わないだけ」かもしれません。
3. もし、人間関係が良好で、人員も十分で、希望どおりに休める施設があったら、どうですか
「それなら続けてもいいかも」と思えるなら、
あなたは介護に向いています。
ただ、今いる場所(環境)が合っていないだけです。

切り分けができたあとの視点
「職場が合わない」場合
介護の仕事自体を嫌いになる必要はありません。
働く場所(施設の種類や法人)を変えるだけで、
驚くほどラクに働けるようになるケースがたくさんあります。
「介護そのものが辛い」場合
「人と関わること自体に疲れてしまった」
「身体的な限界を感じている」という場合は、
無理に福祉業界にとどまる必要はありません。

異業種や、
直接的な介護を伴わない職種(受付や事務など)へ目を向けるのも、
立派で前向きな選択です。
どちらの結論になっても構いません。
大事なのは「自分が悪いんだ」と抱え込まず、
原因と仕事を切り離して考えてみることです。
整理したいこと②|「辞める」の前に、「休む」「変える」がある
追い詰められているときは、
どうしても「我慢して働き続けるか」
「今すぐ勢いで辞めるか」という極端な二者択一で考えてしまいがちです。
ですが、選択肢は「ゼロか百か」だけではありません。
「完全に辞めてしまう」という大きな決断を下す前に、
その間にある「休む」
「今の職場の中で変える」というクッションを挟むことも考えてみてください。
選択肢1:制度を使って「休む」
心と体が限界に近づいているなら、
まずは休むことが最優先です。
有給が残っているなら、
思い切って使いましょう。
そして、もし眠れない日が続いたり、
心や体に不調を感じたりしているなら、
我慢を続けないでください。
心療内科などで相談すれば、
休職という選択肢や、
その間の生活を支える制度について教えてもらえます。
「自分が休んだら現場が回らない」と心配する必要はありません。
シフトの穴埋めは管理者の仕事であって、
体調を崩しているあなたの責任ではないのです。
選択肢2:今の職場の中で「条件を変える」
完全に辞めるのではなく、
管理者に相談して働き方を少し調整してもらう方法もあります。
- 夜勤の回数を減らしてもらう(または日勤中心に変えてもらう)
- 身体負担の少ない部署(デイサービスやショートステイなど)へ異動させてもらう
- 一時的にパート勤務へ契約変更してもらう
「そんな個人的なわがままは言えない」と思うかもしれませんが、
経験のある職員に突然辞められるくらいなら、
条件を調整してでも残ってほしいと考えるのが管理者の本音です。

だめもとで言ってみる価値は、
十分にあります。
「辞めるのは、いつでもできる」
もちろん、
こうした相談すらできないほど職場環境が厳しかったり、
人間関係が壊れていたりするなら、
迷わず離れて構いません。
ただ、「辞める」というカードは、
あなたがいつでも切れる、
いちばん強いカードです。
「いざとなれば、いつでも辞められる」というお守りをポケットに忍ばせながら、
まずは「休む」「変える」といった小さな選択肢から、
検討してみてください。

整理したいこと③|辞めると決めたなら、次は「同じ理由で辞めない」ために
いろいろと考えた結果、
「やっぱり今の職場を辞めよう」と心が決まったなら、
その決断を応援します。
辛い環境から抜け出すことは、
逃げではなく、
自分を守るための正しい選択です。
ただ、元管理者として、
そして12回の転職を繰り返してきた先輩として、
1つだけお伝えしたいことがあります。
それは、焦って衝動的に次の職場を決めないことです。

心が追い詰められていると、
「とにかくここから出たい」という一心で、
目についた求人に飛びついてしまいがちです。
しかし、下調べをせずに次の職場を決めてしまうと、
また同じような人間関係や悪条件にぶつかり、
傷を深めてしまうことがあります。
そうならないために、
退職を決めたら、
次のことをノートなどに少しだけメモしてみてください。
- 今の職場の「何」が一番嫌だったか
(例:サービス残業、1人夜勤の重圧、特定の人との関係など) - 次の職場では「これだけは絶対に譲れない」という条件を3つだけ決める
(例:残業月5時間以内、有給が取りやすい、車通勤可など)
「自分が嫌だったこと」を言葉にしておくだけで、
次に求人を選ぶときや、面接で質問をするときに、
「合わない職場を避けるためのアンテナ」が立つようになります。
今の辛い経験は、
決して無駄にはなりません。
あなたが「次の場所で同じ思いをしないための、
貴重なレッスン」に変わっていきます。

まとめ
長くなりましたが、
最後まで読んでくださり、
ありがとうございます。
最初にお伝えしたとおり、
このサイトはあなたに無理な転職を勧める場所ではありません。
いろいろと整理してみた結果、
「もう少しだけ今の職場に残って、
働き方を変えてみよう」という結論になっても、
まったく構わないのです。
- 辞めてもいい
- 今の職場に残ってもいい
- 少しの間、休んでもいい
- 介護以外の、新しい仕事を探してもいい
どの道を選んでも、
あなたの人生はあなたのものです。

もし、心が少し落ち着いて、
「やっぱり次の職場を探してみようかな」
「次は失敗しないように、求人票の見方を知りたいな」と思えたときは、
当サイトの他の記事も覗いてみてください。
元採用担当としての知識を、
置いてあります。
まずは今夜、
温かいお風呂に入って、
自分をたくさん甘やかしてあげてくださいね。
あなたが自分自身を責めることなく、
心が少しでも軽くなることを、
心から願っています。
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※もし、誰にも言えない強い不安や生きづらさを抱えていらっしゃる場合は、
厚生労働省の「まもろうよ こころ」などの無料相談窓口や、
専門の医療機関にお気持ちを話してみてくださいね。
どうか、一人で抱え込みすぎないでください。

